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【カナリアミヤコドリとは】生息地や絶滅の原因・生き残りの可能性まとめ

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「カナリアミヤコドリ」とは

カナリアミヤコドリは、チドリ目ミヤコドリ科に属する鳥類です。

大きさは全長40cm以上と比較的大型で、翼を広げると片側だけでも約25cmほどあったようです。

1981年に絶滅したといわれています。

カナリアミヤコドリの最後の標本は、1931年にイギリスの鳥類学者「デビッドバナーマン」によって、スペインの島々で撮影されたもので、現在博物館には、全部で8個の標本しかありません。

ユーラシアのビーチに生息するミヤコドリの仲間は白黒ですが、カナリヤミヤコドリはほぼ完全に黒かったようです。

アフリカに生息するミヤコドリの仲間も、これと同じように黒い羽毛をもっているため、アフリカのミヤコドリの仲間と近い仲間なのではないかと考えられていました。

しかし、DND鑑定により、ユーラシアに生息するミヤコドリと非常に近い仲間であり、ユーラシアのミヤコドリの亜種、または同じ種であるという可能性もあることがわかりました。

「カナリアミヤコドリ」の分布・生息地

カナリアミヤコドリは、アフリカ大陸の北西海岸に近い、大西洋にある、スペイン領の群島、「カナリア諸島」に生息していました。

カナリア諸島は7つの島からなっており、カナリアミヤコドリは、カナリア諸島の固有種であったといわれています。

カナリアミヤコドリを含むミヤコドリの仲間は、群れになって行動することが多く、ビーチや海岸などに集団でいるところが確認されていたようです。

巣は、小石、海岸、または内陸の砂利の部分にあったと考えられており、他のミヤコドリと同様に2~3個の卵を産んでいたと考えられます。

ミヤコドリの仲間は、英語で「オイスターキャッチャー」と呼ばれることがアリアスが、カキなどの貝類を餌として食べているため、このように呼ばれているようです。

カナリアミヤコドリも同様に、貝類や軟体動物を餌としていたと考えられます。

「カナリアミヤコドリ」の絶滅した原因

カナリアミヤコドリが生息していたカナリヤ諸島は、現在は高級リゾート地として人気を集めています。

カナリア諸島には、15世紀ごろから人間が移住をはじめ、1960年代以降にリゾート地として発展していったようです。

カナリアミヤコドリが絶滅したのは1981年と考えられているため、この時にはまだ生き残っていたということがわかります。

絶滅の原因は、完全には解明されていませんが、リゾート地の開発や人間の移住によって、様々な影響があったと推測できます。

例えば、ペットとして需要の高い猫や、家畜のブタなどの導入、そして、人間による乱獲や、外来種の繁栄などによって、カナリアミヤコドリの生息環境が変わっていってしまった可能性が考えられます。

また、人間が増えたことにより、餌となる貝類が減ってしまったなどといった海洋生態系の変化も影響していると考えられます。

「カナリアミヤコドリ」の生き残りの可能性

カナリアミヤコドリは、実は1940年には完全に姿を消したと考えられていました。しかしその後、1968年と1981年に、カナリア諸島の中のテネリフェ島で一羽ずつ発見されたのです。

約30年もの間みつからなかった絶滅したはずの鳥類が見つかったというのは当時大きなニュースになったようです。

また、ミヤコドリの仲間は渡り鳥であり、季節に応じて長距離を飛行することが知られています。

こうした生態からも、どこか別の生息環境を見つけ、生き延びている可能性も否定できません。

このようなことからも、今後再発見される可能性はあるかもしれません。

また、カナリアミヤコドリは、ユーラシアに生息するミヤコドリと同種であるという可能性もあります。そうなった場合、絶滅種ではなくなるということも考えられるでしょう。