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【カロライナインコとは】生息地や絶滅の原因・生き残りの可能性まとめ

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「インコ」と聞けば、鮮やかな羽根を持つペット用の小鳥を思い浮かべることでしょう。

そんなイメージにぴったりの見た目のインコが、かつて北アメリカ大陸に生息していました。

その名は「カロライナインコ」。

リョコウバトに負けないくらいの個体数を持った彼らは、まさしくリョコウバトとおなじ悲しい末路を辿ることになります。

彼らの生態と、絶滅への足取りを追っていきましょう。

「カロライナインコ」とは

身体的特徴

頭頂部はオレンジ~赤、首周りは黄色、首から下は鮮やかな黄緑色をしています。

標本を見る限りでは、クチバシと足は淡い褐色でした。

生態的特徴

リョコウバトほどではなかったようですが、かつてはかなりの個体数が存在していたようです。

群れで行動し、木の実や果実などを食べて暮らしていたようです。

「カロライナインコ」の分布・生息地

他の多くのインコ類は、南アメリカやアフリカ、オーストラリアといった熱帯や亜熱帯に分布していますが、カロライナインコは、北アメリカ大陸のージニア州・フロリダ州・テキサス州東部・イリノイ州など、広大な敷地に広く分布していました。

「カロライナインコ」の絶滅した原因

群れで生活していたカロライナインコは、一度に大量の捕獲が容易でした。

そのため、食用・観賞用のために乱獲され、19世紀の初めごろから次第に数を減らしていきました。

そしてヨーロッパからの移民が彼らの生活の場に果樹園をつくったことで、カロライナインコは果実を食べる害鳥としても人間に狙われることになってしまったのです。

また、外来のハチと巣穴をめぐって競合が起きたことも、数を減らす要因になったようです。

リョコウバトと同じくもともと数の多い生き物だったため、「まだどこかにたくさんいるだろう」という油断が、絶滅に拍車をかけたと言ってもいいでしょう。

そうして野生の個体は1904年に、動物園の飼育下の個体は1918年を最後に、カロライナインコは絶滅してしまったのです。

「カロライナインコ」の生き残りの可能性

野生の姿は、正確なものとしては1904年の記録が最後ですが、その後群れを見たという報告もあったようです。

しかしその後目撃情報などはなく、アメリカ鳥学会は1939年に絶滅を発表しました。

まとめ

公益財団法人である山階鳥類研究所は、絶滅したカロライナインコの剥製を保存しています。

死してなお鮮やかな羽根をもつカロライナインコ。

彼らが群れで大空を飛ぶ姿は、きっと息をのむほど圧巻だったことでしょう。