美しい羽根を持ちながらも、19世紀まで誰にも見つかることなく、静かに暮らしてきた鳥がいます。
ソロモンカンザシバト。その名の通り、頭に華やかな簪を刺しているような優雅な鳥でした。
しかし、発見からわずか40年後には、その姿を拝むことはかなわなくなっていたのです。
彼らはどうして絶滅してしまったのか。
残る資料はわずかですが、彼らの姿を追ってみましょう。
「ソロモンカンザシバト」とは
身体的特徴
最も特徴的だったのは、やはりその頭の飾り羽でしょう。
クジャクが羽を広げたような扇形で藍色の飾り羽根がついていました。
頭部や首、背中と羽の一部が同じく藍色で、あとの部分は褐色だったそうです。
生態的特徴
詳しいことはわかっていませんが、基本的に地上生活を送っていたと言われています。
「ソロモンカンザシバト」の分布・生息地
南太平洋のソロモン諸島北部、シュワゼル島に暮らしていました。
「ソロモンカンザシバト」の絶滅した原因
第二次世界大戦の頃までは姿が確認できていたようですが、同じころに軍によって持ち込まれたネコによって、警戒心の薄かった彼らはどんどん狩られていきました。
そしてその数年後、大戦終了と同じくらいの時期には、完全に地球から姿を消してしまっていたということです。
「ソロモンカンザシバト」の生き残りの可能性
最初にその姿が確認されたのは、日露戦争が勃発した1904年です。
そしてその後にも先にも、採集されたという記録は残っていません。
そのため、すでに絶滅してしまっていると考えて間違いないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
残されている資料に限りがあるため、生態や絶滅の理由に関して、信ぴょう性を欠く部分はありますが、いずれにせよ、この美しい鳥をこの目で見ることはかなわないというのはゆるぎない事実のようです。