鳥の楽園と呼ばれるニュージーランドですが、実はここ100年の間で50種類もの鳥類が姿を消し、残った鳥たちも実にその40%が絶滅の危機に瀕しているというのをご存知でしょうか。
その犠牲者の1人が、ニュージーランドウズラです。
今回は彼らについてまとめてみました。
「ニュージーランドウズラ」とは
身体的特徴
詳しいことはわかりませんが、体重はおよそ200~220gくらいと、小型の鳥だったようです。
頭頂部から背中にかけての羽毛は黒く、ところどころ白い羽毛が筋のように入っています。
顔から腹までは、赤褐色の羽毛でおおわれていたことが、彼らを描いたイラストからわかっています。
足はくすんだオレンジ色だったとされています。
「ニュージーランドウズラ」の分布・生息地
名前の通り、ニュージーランドに生息していました。
ニュージーランドは鳥の楽園としても知られており、彼らと同じような飛べない鳥が多数生息していました。
「ニュージーランドウズラ」の絶滅した原因
ニュージーランドでは、ここ数百年の間にニュージーランドウズラを含む50種類以上の鳥類が絶滅したと言われています。
もともとコウモリ以外の哺乳類が全く存在しなかったニュージーランドは、鳥たちにとっては天敵のいないまさに楽園。
しかし、マオリ族を皮切りにニュージーランドにはたくさんの人間が流れ込み、鳥たちは格好の狩猟のターゲットとされてしまったのです。
そしてヨーロッパからの移民が、牧草地のために原生林を開拓していったことも、彼らを追い詰めました。
さらに、島の外部から持ち込まれた哺乳類によって、地上の鳥たちは狩り尽くされていったのです。 そしてニュージーランドウズラそのものは、1875年に絶滅したとされています。
「ニュージーランドウズラ」の生き残りの可能性
目撃情報等もないため、今後姿が見つかったり、新しい発見があったりするというのはなかなか厳しそうです。
まとめ
もっと皆さんにお伝えできることがあればよかったのですが、野生動物の保護が意識されるより前に絶滅してしまった彼らについて、わかっていることはそう多くないようです。
ただ一つ言えるのは、この小さな飛べない鳥には、もう二度と出会うことはできないということです。