今なお美しい自然の残るタヒチ島とその周辺の島々。
かつてフランスの画家・ゴーギャンが移り住んでいたことでも知られるこの場所に、小さくてかわいい飛べない鳥が暮らしていたというのはご存知でしょうか。
タヒチクイナは、1900年代前半までこの島々に生息していました。
この飛べない鳥の謎多き生態を、少しだけ覗いてみましょう。
「タヒチクイナ」とは
身体的特徴
他のクイナ科の鳥たちと同様、ややずんぐりした体つきで、飛ぶことはできません。
標本や写真などが残っていないため、正確なことはわかっていませんが、頭部~背中にかけて黒色、胸は白色の羽毛でおおわれていました。
首のあたりに赤色の大きな模様があり、鋭くとがったくちばしと、足がそれぞれ鮮やかな赤色だったと記録されています。
「タヒチクイナ」の分布・生息地
タヒチクイナと呼ばれていますが、その生息はタヒチ島を含めた南太平洋のソシエテ諸島全域だったと言われています。
「タヒチクイナ」の絶滅した原因
絶滅の時期に関してははっきりしていません。
原因としては、人間が島に持ち込んだネコやネズミ、ブタなどの捕食動物によって狩り尽くされてしまったことだと言われています。
飛べない地上の鳥ですから、素早いネコなどの捕食動物の前ではひとたまりもなかったのでしょう。
「タヒチクイナ」の生き残りの可能性
タヒチ島では1844年、その近くのメヘティア島では1930年代に姿が確認されたのが最後
だと言われています。
その後目撃情報等もないことから、生存は絶望的だと言っていいでしょぅ。
まとめ
詳しい調査が行われれる前に滅んでしまったため、その生態に関して多くの謎を残したままのタヒチクイナ。
標本すら残っておらず、彼らの姿を確認できるのはたった一枚の絵だけなのです。