小さな体に、ながーいしっぽ。
カンガルーのようにぴょんぴょん跳ねるその動物の名は、ロングテイルポップマウス。
つややかな毛並みを持つ彼らは、どこでどのように暮らし、そしてどのように滅んでいったのでしょう。
今日はそんなロングテイルポップマウスについて調べてみました。
「ロングテイルホップマウス」とは
身体的特徴
成体の平均的な体長は10㎝ほど、尾を含むと25㎝~28㎝にもなりました。
自分の体よりも長い尾を持っていたんですね。
灰色の毛皮に黄土色の耳、大きな黒い目。尻尾は黒色だったそうです。
ポップ、という名の通り、ぴょんぴょんと飛び跳ねて移動していました。
生態的特徴
ネズミの仲間ですから、主に果物や穀物などを食べて生活していたようです。
中でもレーズンを好んでいたようですが、農家に害獣とみなされるほどではなかったそう。
粘土のような地面に巣穴を掘り、地上に土を重ねて作った層の中に朝露や湿気をため、水源を作り出すという特殊な習性も持っていました。
「ロングテイルホップマウス」の分布・生息地
オーストラリア内陸部のノーザンテリトリー、南オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州、西オーストラリア州等に広く分布していました。
中でも緑の多い場所を好んでいたということです。
「ロングテイルホップマウス」の絶滅した原因
原因は諸説あるようですが、一つは急速な開拓によって住処を失ったこと、もう一つはキツネやネコ、フクロウなどといった動物の捕食対象になったことだと言われています。
また、毛並みが美しかったため、毛皮を目的に狩られたという説もあるようですが、明確な情報ソースは発見できませんでした。
「ロングテイルホップマウス」の生き残りの可能性
生きているロングポップマウスの最後の記録は1901年のものです。
アデレードの研究所で捕獲されていた個体が死亡したことで、ロングポップマウスは絶滅してしまいました。
その後、1944年にフクロウの吐き戻しの中からロングポップマウスの骨格が見つかり、生存の可能性に湧いたものの、絶滅以前のかなり古いものだとわかりました。
まとめ
オーストラリアの雄大な自然の中を跳ね回っていた彼らでしたが、強大な捕食動物と、人間による開拓から逃げ切ることはできなかったようです。
彼らが動き回るその姿を一度見てみたかったものです。